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建通新聞社(東京)
2012/03/07

【東京】 都住供が7月から入札参加制限を試行

 東京都住宅供給公社は7月から、受注機会の公平化に向けた「入札参加制限」の仕組みを試行する。建築工事と電気工事の落札企業に対し、一定条件の下で他の案件への入札参加を3カ月間できないようにする措置。12〜13年度の試行を通じて効果や課題などを検証し、本格実施するかどうかを見極めていく考えだ。
 公社が発注する建築工事や電気工事は、平均入札倍率が20倍を超える上、一部の企業が何件も立て続けに落札することもあるなど、受注機会の偏重が以前から課題になっていた。
 今回の仕組みは、この改善策を探るために試行する。
 具体的には、公社が発注する建築工事と電気工事のうち、入札倍率が20倍以上で、かつ予定価格が一定額(建築5000万円、電気1000万円)を超える案件を落札した企業は、落札日から3カ月間は同業種のほかの案件に入札参加できない形にする。
 ただ、緊急対応力を確保する観点などから、対象案件の現場の地元企業(現場がある区市町内に本店・支店を持つ企業)や、再公表案件には適用しない方針。
 公社は、建築工事で年間発注件数の約半数、電気工事で同じく約6割が対象になると見込んでいる。試行をスタートさせる7月をめどに詳細を固め、ホームページなどで内容を周知する。
 来夏ごろまで概ね1年間試行を続け、落札企業からの意見も集めつつ、運用上の課題などを洗い出す。13年度以降の検証作業を経て本格実施するかどうかを判断し、本格実施する場合には制度概要を詰めていくことにしている。