建通新聞社
2012/03/06
【大阪】大阪府 動物愛護管理センター(仮称)建設へ 12年度に基本計画 1,472万円を計上
大阪府は、動物愛護の新たな拠点施設を建設する計画だ。環境農林水産部は、2012年度当初予算案に基本計画の策定費として1,472万円を計上した。
府の動物愛護としては、現在、大阪市東成区に犬管理指導所がある。しかし、この施設が成人病センターの移転改築(大手前地区)を契機とした森之宮地区の再整備により、廃止される方向となっている。
移転に際しては、現在の公衆衛生の向上を中心とした動物衛生行政から、動物愛護の普及啓発を中心とした動物愛護管理行政に転換し、その拠点施設として、動物愛護管理センター(仮称)を建設する計画。敷地や施設も現在より大幅に拡大したものが必要となる。
2005年に「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正され、動物愛護の啓発普及の重要性が高まっている。現在の犬管理指導所では、@成犬の一般譲渡が不可能A施設に動物の保護管理機能がないB啓発普及活動の実績がないC施設、処分機が老朽化−などの課題がある。移転改築により建設される新たな施設は、動物の保護や譲渡による処分の減、普及啓発などを目的とした動物愛護の総合施設となる。
12年度の基本計画は、動物愛護管理センター(仮称)の機能や、必要な施設規模、移転先などを検討する。これを基に、13年度以降の具体化を図っていく。新たな成人病センターが17年3月上旬の開院し、森之宮地区の再整備が始まるまでに新施設も完成する必要がある。
現在の犬管理指導所は、大阪市東成区中道1−3−62に所在。地下1階地上1階建て延べ642uの施設。1973年に公衆衛生研究所の整備に合わせて建設したが、この研究所が成人病センターの移転改築(大手前地区)を契機とした森之宮地区の再整備で、健康科学センターの8〜13階に移転する見通し。
公衆衛生研究所跡地活用は、犬管理指導所の移転跡と一体的なものとなるため、同時期の移転が必要となっている。