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建通新聞社(静岡)
2012/03/02

【静岡】静岡県 、医療研究、人材育成拠点に旧長泉高校を医療研究などに活用へ

 静岡県は、2008年に閉校した県立長泉高校(長泉町下長窪1002)の建物を、医療関係の研究や人材育成のための拠点として活用することを検討する。先端医療の特区指定を受けた対応で、施設の設備状況などを調査するとともに、具体的な活用策を今後、地元関係者や有識者の意見を聞いて固める。県議会2月定例会で、四本康久氏(民主党・ふじのくに県議団)の質問に川勝平太知事が答えた。
 「がん医療の飛躍的発展と、地域企業の活性化と雇用創出」を目標に10年12月、沼津市や三島市、富士宮市など県東部地区の12市町を対象とする「ふじのくに先端医療総合特区」の指定を受けた。県立静岡がんセンターの先端技術を活用しながら、産・学・官による革新的ながん診断装置・診断薬の開発を目指している。
 県立高校の移転・改編に伴い閉校した長泉高校の跡施設は、体育館を長泉町が、グラウンドを近隣の高校などが活用しているが、校舎などの建物は利活用していない。がんセンターにも近く、建物内の設備を活用することが可能なことから、「医療機器開発や大学との共同研究、医療人材の育成に向け、活用法を検討する」(川勝知事)ことにした。
 同校跡地には、1985年完成の管理教室棟や特別教室棟、86年完成の普通教室棟など鉄筋コンクリート造3階建ての建物延べ約7300平方bがある。いずれも新耐震基準の建物で、一定の耐震性を確保している。
 既存建物の具体的な活用策を今後、12市町や商工団体、大学、研究機関で構成する地域協議会などの意見を踏まえて固めた上で、施設の改修を行う。2012年度当初予算案に調査費300万円を計上した。
(2012/3/2)
建通新聞社 静岡支社