静岡県は、県コンベンションアーツセンター(グランシップ)の外装スレート剥落対策の実施に合わせ、コジェネレーションシステム制御盤更新など設備の大規模修繕を実施する。これに向け2012年度、基本・実施設計を委託する。
1998年に完成したグランシップ(鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下2階地上12階建て延べ6万0630平方b)は、高さ30b以下の部分に約5万3000枚のスレート(延べ約1万平方b)を外装化粧石材として使用。このスレートが剥落する事故が多発したため、外部の専門家などの指摘を踏まえ、13〜14年度に落下防止部材を追加する安全対策工事を実施する。
この工事期間中、グランシップを休館することから、コジェネレーションシステムの制御盤と照明監視制御装置、音響設備をそれぞれ更新することにした。
12年度に基本・実施設計を委託し、13〜14年度に施工する。12年度当初予算案に大規模修繕費(設計費)として1270万円を計上している。
「外壁スレート安全対策の設計者を3月中に特定へ」
一方、外壁スレートの安全対策では、プロポーザル方式で公募した設計者を3月中旬に特定する。
県では、外壁スレート剥落の抜本対策として、落下防止部材を追加する「メッシュ張り構法」を採用。網目の細かいステンレス製のメッシュをクリップやUボルトで留めることで、スレートの剥落を防ぐこととしており、12年度に基本・実施設計を行う。
13年度に施工者を選定し、14年度までの2カ年で対策を実施する。12年度当初予算案に安全対策事業費(設計費)として5600万円を計上した。
(2012/2/27)
建通新聞社 静岡支社