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建通新聞社(神奈川)
2012/02/23

【神奈川】新運転免許試験場新棟 PFI調査を実施 

 神奈川県警察本部は、二俣川地区県有地利活用計画の中に位置付けている「新運転免許試験場新棟」などの整備について、2012年度にPFI手法の導入可能性調査を委託する。PFIによる事業化が決定した場合、13年度に実施方針などを公表。14〜15年度でPFI事業手続きや事業者の選定作業を進める。延べ床面積2万9000平方b、総工事費168億円程度を見込んでいる。
 二俣川地区(総面積26・7f)は、横浜市旭区中尾〜二俣川にかけて位置し、がんセンターや自動車運転免許試験場をはじめ県施設が数多く集まり、来場者の車両による渋滞の発生が課題となっている。
 こうした課題に対応するため、二俣川地区県有地利活用計画を策定。がんセンターは、現自動車運転免許試験場技能試験コース東側に整備し、自動車運転免許試験場新棟などは現がんセンターの敷地を活用して整備することとしている。
 運転免許試験場の整備手法については、「PFI導入可能性調査等委託」の中で、県直営方式とPFI事業のどちらが最適かを比較検討するとともに、PFI実施方針の策定に当たって把握すべき、施設・設備の諸条件や要求する性能水準、総事業費(概算)算定のための調査設計を実施する。12年度当初予算(案)に5728万9000円を計上した。
 また、現がんセンターと自動車運転免許場敷地に、自動車運転免許試験場新棟(本館)、技能試験待合棟を建設するための地質調査費として728万7000円、同じく用地測量費に742万4000円をそれぞれ予算化した。
 12年度の調査でPFIによる事業化が決定した場合、13年度にPFIアドバイザリー委託、実施方針などの公表、特定事業の選定などを行う。続いて、14年度にPFI事業手続き、15年度に事業契約を議決。15〜16年度に設計、16〜18年度に新総合棟の建設工事を進め、18年度に移転・開業する。
 その後、18年度から20年度にかけて旧庁舎解体、新コースなどの整備工事を行い、20年度に技術試験コースを供用する。
 建設地となる現在の県立がんセンターの敷地については、15年度に引き渡しを受ける予定となっている。
 県警本部は、09年4月に自動車運転免許試験場新庁舎建設準備委員会を設置し、PFI手法を導入することによる事業コストの削減などについて、他県の先例を参考に検討してきた。県警本部によると、PFI手法による同様の事例は、静岡県中部運転免許センターと広島県東部運転免許センターの2例があるという。