建通新聞社(東京)
2012/02/22
【東京】 羽田・国際線旅客ターミナルを約12万u増床
東京国際空港(羽田空港)の国際線旅客ターミナル拡張に伴う施設の増床規模が延べ約12万平方bに上ることが分かった。内訳はターミナルビルが延べ約9万9000平方b、空港利用者用の立体駐車場が延べ約2万2000平方bで、いずれもPFI特別目的会社の東京国際空港ターミナル(TIAT)が整備する。ターミナルビルの本館やサテライトを増築する工事などは今秋に着工、2013年度末に供用する見通しだ。
羽田空港の国際線旅客ターミナルはPFI手法を活用し、TIATが総延べ約22万1000平方b(ターミナルビル=延べ約15万4000平方b、立体駐車場=延べ約6万7000平方b)の施設を建設。10年10月に供用した。ただ、昼間時間帯で年間3万回の発着枠を前提とした設計だったため、国土交通省の成長戦略(10年5月)が打ち出した「13年度に年間9万回(昼間6万回、深夜早朝3万回)」を国際線に割り当てる方針には対応できない。
このためTIATと国交省は11年6月、国際線旅客ターミナルの拡張に向けてPFI事業の変更契約を結んでいた。
ターミナルビル増築のうち、本館は既存施設にも一部改修を施して、チェックインロビーやCIQ(税関・出入国管理・検疫)検査場、手荷物受取場、国内線と国際線の乗り継ぎ施設などを拡充するほか、ホテルを新たに設ける。
また、サテライトには固定スポットを8カ所配置する。
一方、空港利用者用の立体駐車場については、今後の需要動向を見極めながら増設施設の供用時期などを決めることになっている。
設計は梓設計・安井建築設計事務所・ペリクラークペリアーキテクツジャパンJVが手掛けている。
国際線旅客ターミナルの拡張で国交省は、ターミナルビルの増築などと同時並行で、4スポット分のエプロンもPFI手法で整備する方針。現在の国際線地区のエプロンなどは、PFI特別目的会社の羽田空港国際線エプロンPFIが整備を担当した。