建通新聞社(中部)
2012/02/21
【岐阜】県総合医療センター 小児医療センター整備
地方独立行政法人岐阜県総合医療センターは、県の子ども医療の中心的役割を担う体制を構築するため、同センター敷地内に新たに「小児医療センター」(仮称)の整備を計画しており、2012年度に基本・実施設計を進める計画でいる。県は12年度当初予算案に当該年度に必要な経費を財政支援するため、同センターの整備として1億1900万円余り、また、同センター内に設置する「障がい児病棟」の整備として3400万円余りを計上している。
県の新たな地域医療再生計画に基づく総合療育拠点施設の整備方針(重症心身障害児の入所機能を含めた小児医療の拠点形成)を受けて、岐阜市野一色地内にある同センターに、高度専門的な医療ケアを必要とする重症心身障害児の医療・入所機能を備えた「障がい児病棟」などが入る新棟を整備するもの。
新棟の計画規模は6階建て延べ約5300平方b。駐車場として利用中の南西角の敷地約900平方bに整備を図る。新棟には小児外来、検査部門など、小児に関する診療機能を集約するほか、再整備される希望が丘学園などの関係施設と連携して、重症児のケアや肢体不自由児の発達支援などを総合的に推進する体制を構築する。
今のところ、障がい児病棟(30床、診察室、デイルーム、遊戯室、図書室、訓練室、相談室など)は6階のうち2フロアを使用して整備するほか、他の機能として小児外来の本館からの移転、MRIなどの検査機器の設置を図る計画。また、これら事業と関連して本館棟に小児集中治療室(PICU)を6床整備することも検討している。
事業主体は岐阜県総合医療センター。順調なら12年度には基本・設計、13年度に建設工事に着手し、15年度の供用開始を目指していく計画だ。
総合療育拠点の整備ではこの他、県事業として病院・肢体不自由児施設の「希望が丘学園」を再整備する。15年度供用を目指し、隣接する「岐阜希望が丘特別支援学校」と一体的に整備を図る計画でいる。