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北海道建設新聞社
2012/02/17

【北海道】釧路市が音別、阿寒両行政センターを耐震化−12年度は設計着手 

 釧路市は、音別町と阿寒町両行政センターの耐震化を図る。2012年度予算案に設計費を計上した。音別は改修が困難なため、旧生活改善センター跡地に3階建て、延べ1500―1600m²程度の庁舎を建設。阿寒はブレース設置などの耐震改修と併せ、老朽化した設備を更新する。どちらも13年度の着工を目指している。
 音別町行政センターは、音別町役場として1958年に建設。10年度の耐震診断で、大半でIs値が基準値を下回り、コンクリート内部の中性化が進行していたことが分かったため、建て替えることにした。
 さらに東日本大震災以降、地域防災機能の充実が課題となっているため、現庁舎から内陸側に約300m離れた旧生活改善センター跡地(中園1丁目134)を候補地とし、標高14・4mとなる3階以上に防災機能を集約することにした。
 基本構想によると、外構を含めた工事費に5億円を試算。ただ、軟弱地盤による基礎工費用増加や、エレベーター設置の有無、内装木質化、自然エネルギー活用などでさらなる増額が見込まれる。
 1階に事務・多目的スペース、2階に事務スペース・書庫をそれぞれ配置。3階は避難施設兼用の会議室、防災無線室、備蓄庫、自家発電設備、機械室などを並べる。屋上は津波緊急一時避難施設として活用する考えだ。
 12年度予算額は約8000万円。基本・実施設計、外構設計、地質調査の業務3件と、旧生活改善センターの解体工事1件を発注する予定だ。13―14年度で新庁舎を建設し、移転後の15年度に現庁舎を解体するスケジュール。財源は合併特例債の活用を基本としている。
 阿寒町行政センターは、11年度の耐震診断で、1階Y方向のIs値が0・485など一部で基準値を下回っていることが判明。災害時の避難施設に指定されていることを考慮し、補強して0・75以上を確保する。
 また、大規模改修で旧式の蒸気ボイラの効率化や高圧充電設備のコンパクト化など暖房、電気、排水管設備を更新。12年度予算額は1107万9000円で、耐震改修と大規模改修それぞれの実施設計を発注する予定だ。13年度単年度の施工を見込んでいる。