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北海道建設新聞社
2012/02/16

【北海道】本道−本州間に新たな光海底ケーブル−日本海ルートで今夏着工 

 道内外のIT関連企業3社が計画している、北海道と本州を結ぶ新たな光海底ケーブル敷設が夏ごろにも着工となる。陸揚げの候補地は、本道側が石狩市、本州側が新潟県上越市直江津、富山など。石狩―富山・直江津ルートの概算建設費は43億円、ケーブルの全長は直江津までが968`、富山までが1044`を予定。敷設・運営を担う準備会社は今月末までに設立する。契約発効からシステム完工までの工期に13カ月を見込み、2013年12月の運用開始を目指す。
 IT関連企業や経済団体などで組織する、クラウドネットワークに関するインフラ研究会が、10年12月の設立時から8回にわたり光海底ケーブル敷設事業の可能性などを検討。本道と本州を結ぶ太平洋側の既存海底ケーブルよりも低い料金での利用を図るほか、データ遅延を緩和する環境を整え、道内へのデータセンター誘致などにつなげるための研究を進めていた。
 概算建設費の内訳は、海底ケーブル・中継器が16億円、端局装置(給電装置、監視制御装置含む)が5億円、陸上機器・工事・試験が1億円、海洋工事・試験が17億円、端局工事・局内試験・システム試験が2億円、プロジェクトマネージメント・訓練・ドキュメントが2億円。
 15日に研究会が発表した検討結果報告を踏まえ、会員のカスケード(本社・札幌)、ビットスター(同)、フラワーコミュニケーションズ(本社・東京)の3社がケーブル建設・運営を実施する準備会社「クラウドネットワークス」を設立。カスケードの服部裕之社長が代表取締役に就任する予定。他の研究会会員企業の参加の可能性も検討している。