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建通新聞社(東京)
2012/02/15

【東京】 梅ケ丘病院跡地活用でたたき台

世田谷区は、都立梅ケ丘病院跡地を保健医療福祉サービスの拠点として整備する構想で、必要な機能や事業化の可能性を示す「調整プラン」のたたき台をまとめた。区の財政状況や東京都の跡地利用の意向などを踏まえ、区が跡地を一括取得した上で定期借地権を設定し、民間事業者が整備・運営する手法が現実的との考えを示した。今後、区民意見を踏まえてプランを策定するとともに、都との協議を進める。売却条件と財政計画の整合を確認し、2012年度中に事業化の可否を判断する。
 たたき台では、財政負担の軽減と運営事業者のノウハウの活用などの観点から、PFIなどで民間事業者に整備を委ねることを基本姿勢とした。さらに、基本構想で示した▽相談支援・人材育成▽健康を守り、創造する機能▽高齢者などの在宅復帰・在宅療養支援▽障害者の地域生活への移行・継続支援―の機能に加え、できる限り事業者の自主提案を盛り込む手法が望ましいと判断した。
 事業手法は、敷地に定期借地権を設定し民間事業者に賃貸。施設整備などの経費を事業者が負担する。区が負担する初期投資は、用地取得費や公共施設整備費、整備費の補助などに限定し、177億3000万円と試算した。
 開設までのスケジュールは、事業者選定から設計、施工に5年と想定。開設時期を19年度とし、運営期間は30年間を基本とする。
 今後、介護保険制度の改正など関連する制度改革の動向を見極めながら、医師会など関係団体との協議を進める。区民や学識経験者の意見を集め、10月をめどに調整プラン(跡地整備計画)を策定する。一方、4月から東京都との正式な協議を開始。売却条件などに応じて、事業の可否を判断する。