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建通新聞社(中部)
2012/02/14

【三重】県12年度予算 公共事業費881億円

 三重県が10日に発表した2012年度当初予算案は、県土整備部、農林水産部(12年度組織改正)の一般会計分の公共事業費(直轄、受託、災害復旧含む)が881億3414万円と、11年度6月補正後の予算との対比では5・1%増となり、前年度水準以上の公共事業費を確保した。これは12年度の災害復旧費が84億0020万円で同比120・2%増となったことで公共事業費の全体額を押し上げた形となった。
 公共事業を中心とした両部を合計した一般会計の公共事業費の合計は、補助事業費が333億8585万円で同0・8%減、県単独事公共業費が248億6043万円で同0・1%減、直轄事業負担金は203億5672万円で同1・0%減、災害復旧事業費が84億0020万円で同120・2%増、受託事業費が11億3093万円で同17・8%増。事業別では、公共事業の道路事業の約11億円減、同比8・7%減となり相対的に減少幅が大きい。
 各部の主な予算概要をみると、県土整備部は799億4498万円でほぼ増減なしとなった。災害対応のための基盤整備の着実な整備とともに紀伊半島大水害などからの復旧を図るものとし、併せて災害時の緊急対応や地域振興を支える地域企業の育成に取り組むことなどを編成方針とした。道路網の整備を事業目的別にみると、命を支える道づくりの推進として98億8597万円を投入し、紀勢自動車道などの幹線道路の整備を推進する。また、地域を支える道づくりの推進として73億0972万円を投入し、新名神高速道路など地域を活力につながるアクセス整備を進める。このほか緊急輸送道路整備に31億2379万円、新規では道路啓開対策事業(態勢の整備)に3億8000万円を行う。このほか、海岸保全施設緊急地震・津波対策に18億7205万円、河川施設緊急地震・津波対策に9億3281万円、急傾斜施設等緊急地震・津波対策に2億3828万円などを計上した。
 農林水産部は350億1563万円で同5・1%減となった。主な事業では、高度水利機能確保基盤整備事業に12億2157万円、県営中山間地域総合整備事業に6億7500万円、県営地域水産物供給基盤整備事業(護岸嵩上げなど)に1億5750万円など。林道災害復旧など紀伊半島大水害などの災害復旧に13億8474万円、治山事業に21億8876万円、新規に沿岸地域避難緊急整備治山事業に2億7300万円などを計上した。
 そのほか各部の事業をみると、地域連携部(12年度組織改正)は、木曽岬干拓地整備に9億5981万円、総務部は地域庁舎整備に2億9395万円。防災対策部(12年度組織改正)は、新規で新地震対策行動計画(仮称)策定に1億7410万円、防災行政無線整備に10億5454万円。環境生活部(12年度組織改正)は新県立博物館整備(継続)に51億6762万円、健康福祉部は医療施設耐震化整備事業に8億0303万円、介護サービス基盤整備(補助金)に17億2141万円、新規でこども心身発達医療センター(仮称)整備の設計などに1億0653万円。教育委員会は、県立学校施設整備に15億4848万円を計上、特別支援学校施設整備に2億9081万円を充てる。
 企業会計のうち企業庁は、水道事業に165億9652万円、工業用水道事業に120億5819万円、電気事業に51億5910万円で合計338億1382万円、同比8・8%減。主な事業では、計画的な施設改良の推進に55億8512万円を投入、このうち、老朽化対策に27億8779万円、耐震化対策に21億6740万円などを充てる。このほか南勢水道拡張事業に1億6623万円を計上した。病院事業庁では、県立病院建設改良に1億3373万円を計上した。
 また、警察本部も同日に予算案を発表し、376億6705万円(同比4・4%減)を計上。このうち駐在所の整備に5909万円、交通安全施設整備で交通信号機の設置に1億5680万円、交通信号機震災対策に1億8909万円を計上した。