建通新聞社
2012/02/08
【大阪】 大阪府 大手前最先端医療施設を2月府議会で議論 12年度に専門家会議 規模など検討へ
大阪府は、府立成人病センターの大手前地区移転改築に連動する最先端医療施設整備について、2月府議会で議論する予定だ。この議論などを踏まえ、施設の具体的な内容・規模、事業化を想定した計画案について検討し、府としての方針を決定する考え。施設設置が方針化されれば、2012年度にがん医療の専門家会議設置や、構想の具体化作業を進める見通しだ。
現在、大阪市東成区にある成人病センターは、大阪市中央区大手前3丁目の府庁舎隣接に移転改築するため、PFI(BTO方式)により事業者を選定する。3月中旬に特定事業の選定・公表、3月下旬に入札公告。11月下旬に落札者を決定・公表する予定。
最先端医療施設は、昨年9月の府議会で公明党から代表質問された構想。橋下徹前知事は、「拡張用地は大手前のまちづくりの具体化を図る中で検討していく。粒子線など最先端医療を精査した上で、より診療機能が充実した成人病センターとなるよう、府立病院機構の第2期中期目標に位置付けていく」と答弁。成人病センターの拡張整備ともいえる構想が動き出した。
今後、府立病院機構と府が連携して計画を具体化する。検討に当たって、専門的な知見が必要となることから、病院経営の専門知識を持ったコンサルタントを活用しながら、専門家で構成する会議を設置する。検討する内容は、@『がん医療日本一』に必要な機能A備えるべき最先端医療施設B最先端医療施設の規模、整備・運営手法(主体)C府立病院機構の長期収支・必要額、府の財政的支援−など。大手前まちづくりの土地利用基本計画(素案)との調整も必要になる。
新たな成人病センターは、17年3月上旬の開院を目指しており、最先端医療施設も同時期の供用が望まれる。