建通新聞社(神奈川)
2012/02/08
【神奈川】リニア県内駅「橋本駅周辺」で合意
神奈川県と相模原市は3日、リニア中央新幹線神奈川県駅を「橋本駅周辺」に誘致することで合意したと発表した。神奈川県知事を会長に県内全市町村長、県商工会議所連合会会頭、県商工会連合会会長でつくるリニア中央新幹線建設促進神奈川県期成同盟会の賛同を得た上で、JR東海に正式に要請する。同盟会の臨時総会は3月に予定している。
リニア中央新幹線の県内駅設置について、県は広域交通ネットワークの観点、相模原市は駅周辺のまちづくりの観点からそれぞれ検討を進めてきた。
今回示した誘致地区選定の考え方は@橋本駅周辺は既に鉄道3線(JR横浜線、JR相模線、京王相模原線)が乗り入れ、今後供用が予定されるさがみ縦貫道路からのアクセス性に優れ、より多くの県民の利益が見込まれるA橋本駅周辺のポテンシャルや土地利用の観点の可能性から、将来のまちづくりの発展性が非常に高い―の2点。県と相模原市で協議した結果、「橋本駅周辺」で合意した。今後、同盟会の臨時総会を3月に開き、賛同を得たのち、「速やかに」(県)JR東海に要請することにしている。
これまで、駅の建設費負担の問題でJR東海は、11月21日に従来の地元自治体負担の考えを転換し、JR東海の負担で建設するとの方針を示した。JR東海は2027年に品川−名古屋間で開業を目指すことにしているが、一方で、駅周辺のまちづくりは地元で取り組んでほしいと要望。こうした動きに対して黒岩祐治知事は、県議会の答弁で「地元自治体がまちづくりに取り組む環境が整った。民間企業なども含めて、英知を結集し、県全体の活性化につなげていきたい」などと述べた。