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建通新聞社
2012/02/03

【大阪】大阪府の災害廃棄物受け入れ 最大18万t 事業費は49億円余

 大阪府は、東日本大震災により発生した災害廃棄物(岩手県から)の受け入れを、2012・13年度の2年間で最大18万t(初年度8万t、2年目10万t)実施したい考えだ。最も早い想定スケジュールは、4月に岩手県と基本協定を締結。7月に試験的処理を開始し、8月以降に本格処理を実施する。事業費は49億円余を概算し、ほとんどを岩手県が負担する。
 府は、東日本大震災により生じた災害廃棄物について、府民の健康に影響がないことを前提に府域で受け入れることを表明。「大阪府域における東日本大震災の災害廃棄物処理に関する指針」を11年12月に策定し、本年1月18日には市町村と一部事務組合への説明会を開催した。現在、受け入れ先を募っているところ。
 処理指針では、被災自治体から災害廃棄物の処理を府がまとめて受託し、府内の廃棄物処理業者(一般廃棄物の許可などを有する者)の選別施設で処理を行ったうえで、可燃物は市町村などの焼却施設で焼却。焼却灰は管理型最終処分場で埋め立て処分を行うことを予定している。受入廃棄物の濃度の目安を1s当たり100ベクレルとし、焼却処理は、バグフィルターが設けられている施設などで行う。
 岩手県では、「岩手県災害廃棄物処理詳細計画」を策定し、可燃物(約132万t)を可能な限り県内処理を行うとしているが、約50万tについては広域処理を強く求めている。府ではこのうちの最大18万tを受け入れる方針。
 18万tを処理する事業費は49億1,129万円と想定。このうち岩手県負担額は49億0,856万円、大阪府負担額は273万円。経費の内訳は、試験処理(100t)に1,602万円、本格処理に48億9,527万円と概算する。