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建通新聞社(中部)
2012/01/31

【岐阜】県 希望が丘学園等再整備12年度は造成設計も

 岐阜県は、岐阜市鷺山地区にある「県立希望が丘学園」と「県立岐阜希望が丘特別支援学校」の一体的な再整備について、2012年度に基本・実施設計のほか、並行して計画地の造成設計なども実施する計画だ。12年度当初予算に関係事業費を要求している。基本・実施設計は現在、プロポーザル方式による設計者選定中で、順調なら5月中には決定の運び。これを受けて地盤調査や造成設計などをその後並行して進めることにしている。
 両施設の再整備は、@新たな岐阜県地域医療再生計画に基づく「医療・福祉」連携の推進A発達障害児の早期療育体制の強化B医療・福祉・教育が一体となった包括的な療育の提供―を図るもの。そこで新たな地域医療再生計画に基づく総合的な「障害児療育拠点」の整備で、「希望が丘学園」の再整備、併せて子どもかがやきプランに基づき併設する特別支援学校(仮称・岐阜希望が丘校)を再編整備する。
 12年度当初予算への要求額の内訳は、希望が丘学園と岐阜希望が丘特別支援学校の設計費が合わせて約4889万円(限度額1億2100万円も13年度の債務負担行為として設定予定)、このほか地盤調査費が537万円、造成工事設計費が1262万円、測量費が300万円など。
 計画地は隣接する伊奈波中学校跡地(11年度末で閉校予定)約2f。計画規模は、学園が延べ約6700平方b(病床数88床、通園55人、発達支援センターのぞみを併設)、特別支援学校が延べ約6800平方b(90人、小中学部棟、高等部棟、管理棟、体育館、ジャグジープール、バスヤード※体育館は2期事業として計画しているが、設計者選定のプロポーザル競技では、参加者に屋内運動場も含めた提案を求めている)。また、計画地内の校舎など中学校の既設建物については、岐阜市が12年度に解体撤去することにしている。
 希望が丘学園は1974年に開設した肢体不自由児施設兼入園施設で、既設規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ4490平方b。病院、肢体不自由児施設のほか、発達障害児の診療・相談機能などを有しているが、施設の老朽化や狭隘(きょうあい)化による機能低下、医療機器の老朽化や不足、小児救急医療との連携強化、発達障害児への支援強化などが課題となっていた。
 一方、岐阜希望が丘特別支援学校は79年に希望が丘学園に合築する形で設置された小・中学部で構成する学校で、既設の規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ2116平方b。現在児童生徒数は約55人(うち学園入所児約20人)。子どもかがやきプランに基づき、新たに肢体不自由児の児童生徒も対象とする特別支援学校として整備するほか、小学部から高等部までの一貫した教育や医療と連携した教育の充実を図ることにしている。