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建通新聞社(東京)
2012/01/30

【東京】 都建設局 トンネル予防保全型管理へ本腰

 東京都建設局は2012年度から、都道にある130カ所のトンネルに予防保全型管理を導入するための検討を本格化させる。10年度に10カ所で行った健全度調査の成果を踏まえながら、12〜13年度の2カ年で残る120カ所を調べ、14年度を目標とする予防保全計画の策定につなげる構え。12年度予算原案で60カ所分の調査費を確保した。
 都は高度経済成長期に整備された都市インフラの一斉更新に伴い、橋梁や河川、港湾、水道などの管理手法を対症療法型から予防保全型に転換する取り組みを進めている。
 トンネルに関しては、コンクリートの劣化や周辺地盤の変化で崩落すれば交通機能に多大な影響を与える可能性があるため、計画的な補修などで安全性を確保しつつ、コスト軽減も図る必要がある。
 同局は都道のルート上に130カ所あるトンネルのうち、10年度に10カ所の健全度調査をパシフィックコンサルタンツ(多摩市)へ委託。目視による確認や周辺地盤のボーリングなどを試行的に実施した。
 12〜13年度は残る120カ所について、躯体の劣化状況や地山との間の空洞の有無などを毎年60カ所ずつ調べる。作業を通じて個々の施設の状況を整理するとともに、劣化予測や補修の優先順位の設定に当たっての課題などを洗い出し、予防保全管理計画の策定に役立てる。