トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(東京)
2012/01/30

【東京】 足立区、都内初区施行の鉄道高架化

 足立区は、東武伊勢崎線竹ノ塚駅付近の鉄道高架化事業で、今秋にも一部工事に着手する。2012年度は、高架橋設計作業を進めるとともに、線路西側部分の仮線路整備の仮囲い工事や土中調査のほか、駅前広場や区画街路14号線の用地取得などを実施する。鉄道高架の完成は20年度で、総事業費550億円を見込んでいる。12年度当初予算案には、設計や工事費などに8億4512万円、用地取得などに7億0597万円、周辺地区のまちづくり計画策定の基礎調査などに1340万円、合計15億6400万円を盛り込んだ。
 高架化事業は、都内で初めて区が施行する事業実施で、総事業費の約84%を区が負担する。すでに設計などの作業は、東武鉄道の発注で進められており、工事などの発注も同社が担当する。
 取得予定の用地は、区画街路部分が2000平方b、西口駅前広場部分が1400平方b、鉄道高架化事業用地が200平方b。区は用地について「今後3年以内に取得したい」とし、今春にも地権者に向けた説明会を実施する。駅前広場や街路工事は区の発注となり、14年度末の完成を目指す。
 竹ノ塚駅付近は現状、ピーク時は1時間当たり58分間遮断される「開かずの踏切」が赤山街道など2カ所に存在する。高架化により、東西分断による日常生活の阻害解消と踏切事故の解消、交通の円滑化、歩行空間の確保と回遊性の向上、防災性の向上を図る考え。
 事業区間は東武伊勢崎線の足立区栗原2丁目付近〜東伊興3丁目付近間の約1・7`。4路線ある鉄道を高架化し、踏み切りを除却するとともに、竹ノ塚駅西口に駅前交通広場や区画街路(延長90b、幅員18b)などを新設する。
 高架化にあたり、まちづくり関連事業も同時に進める意向で、まちづくり計画の作成に向けた基礎調査などを実施、14〜15年度で計画を策定する方針。