建通新聞社四国
2012/01/27
【愛媛】土木Bへ拡大検討 えひめ災害時のBCP等認定
えひめ建設業BCP等審査会(柏谷増男会長=愛媛大学名誉教授 事務局・愛媛県土木部技術企画室)は、災害時の基礎的な事業継続力を備えている建設会社を認定する「えひめ災害時のBCP等認定会社」の選定について、認定対象を2012年度から一般土木B等級に拡大することも視野に入れ検討を進めていることが分かった。本年度中には対応を示す考えで、より多くの建設会社が計画を積極的に策定することで、充実した地域防災力が備えられるよう取り組んでいく方針だ。
県内の一般土木B等級の対象者数は181社(11年4月現在)。ただ、認定対象の拡大に向けて県は、人員体制をはじめ災害対策における機動性、即応性など「B等級の建設会社の実態を踏まえた検討がより必要」とも話しており、現時点では流動的な要素もある。しかしいずれにせよ、「BCPを日頃から社内で共有・認識するとともに、計画内容のスパイラルアップが重要」との視点から、地域の建設会社が積極的にBCPを策定するよう県としても有効な方策を図っていく考え。
BCPの普及促進へ、11年3月に地方自治体としては全国に先駆けて設立された同審査会は、11年度から県内の一般土木A等級(204社、11年4月現在)を対象に認定会社の選定に取り組んでおり、昨年12月に開催した第1回審査会では19社の計画を認定している。今後は2月上旬に第2回審査会、3月中旬に第3回目の審査会を開く予定で、事務局では本年度中に約110社程度からの申請を見込んでいる。
こうした取り組みに県は、発注者の立場から地域防災の担い手として活躍する建設会社を後押しするため、12年度から設計金額5000万円以上の土木一式工事において、総合評価落札方式による加点対象とする方針。3月末には詳細を固めるもようで、建設会社のBCP策定へさらに弾みをつけたい考えだ。