建通新聞社四国
2012/01/27
【高知】4漁港で防波堤など整備 県水産振興部
高知県水産振興部の2012年度当初予算見積は、一般会計で40億8342万円を要望しており、対前年度比率113・8%となっている。12年度は、南海地震対策として広域水産物供給基盤整備事業を4漁港、漁業集落環境整備事業を新規箇所を含む7地区で推進する計画となっている。
広域水産物供給基盤整備事業費には、11年度より1億円余り上回る7億0325万円を要望。防災拠点漁港としての整備を加速化するため、安芸(安芸市)、室戸岬(室戸市)、加領郷(奈半利町)、野根(東洋町)の4漁港で防波堤などの整備を行う。
漁業集落環境整備事業費には3億8150万円を要望。各市町が事業主体となり、津波により甚大な被害が予想される漁村において、津波から速やかに逃げられるよう、地域が作成した避難マップなどと連携した避難路や避難広場などの整備を加速化する。12年度は、これまでに引き続き宇佐(土佐市)、竜・井尻(土佐市)、上ノ加江(中土佐町)、佐賀(黒潮町)、安田(安田町)、志和浦(四万十町)の6地区に加え新規箇所として周防形(大月町)での事業計画も申請している。
広域漁場整備事業費には3億3705万円を要望。かつおやまぐろ類などの回遊魚を効率的に漁獲し、釣り漁業の水揚げ増加に貢献する土佐黒潮牧場の更新を行うもので、12年度は室戸西(黒牧10号)の整備と足摺岬(黒牧13号)の設計を予定している。
また、清水漁港岸壁への荷さばき施設整備費に4800万円、佐賀漁港泊地の維持浚渫工事費に515万円、安芸漁港内への加工場用地造成費に2166万円、防災拠点漁港事業計画策定調査費に555万円などもそれぞれ要望している。