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建通新聞社
2012/01/25

【大阪】柴島浄水場をまちづくりに 橋下大阪市長が方針 府市統合本部会議で

 大阪市の橋下徹市長は25日の大阪府市統合本部会議で、大阪市東淀川区の柴島浄水場の一部機能を廃止し、“まちづくり”に活用する方針を示した。大阪広域水道企業団への大阪市水道の参加協議と並行して、活用可能面積の算定や、まちづくりの方針、開発手法などを詰めていく考えだ。
 柴島浄水場の場所は大阪市東淀川区柴島1−3−14ほか。阪急・柴島駅前に位置する。敷地面積約51haの中には配水池やポンプ場、高度浄水処理棟などの設備が配置されている。配水池上部はテニスコートなどに活用。給水能力118万M3で、大阪市の水道水供給の拠点施設。浄水開始は1914年にまでさかのぼる。旧第1配水ポンプ場を保存活用した水道記念館は登録有形文化財に指定されている。
 府市統合本部会議では、「大阪のグランドデザイン」が話し合われており、検討部会は、「大阪・新大阪」「大手前・森之宮」「なんば・天王寺・あべの」「咲洲・夢洲」−の4エリアを拠点としてこれらを結ぶ東西軸、南北軸、湾岸軸を整備する、まちづくりのたたき台を示した。部会長の小河保之副知事は、「柴島浄水場を大阪・新大阪エリアの一部と捉えている」と話した。
 橋下市長は、「柴島浄水場はまちづくりに使うことに方向性を定め、大きな開発を進めてもらいたい。阪急の高架も計画されており、立地の優位性は高い。水道企業団への参加に難色を示している市町村もあるが、市の改革の一部として検討を進める」とした。
 大阪広域水道企業団(大阪市は不参加)設立前の府市協議では、大阪府側が「府市水道の統合で、柴島浄水場の機能は52%まで削減でき、10haの施設用地売却、有効活用(再開発)が可能」とする試算を出していた。