京都府は、宇治川圏域の河川整備計画原案をまとめ、整備優先度の高い11河川を決めた。
18日の京都府木津川・桂川・宇治川圏域河川整備計画検討委員会(委員長・井上和也京都大学名誉教授)で原案を報告した。重点的かつ優先的に整備する河川は、古川、井川、名木川、東高瀬川、七瀬川、旧安祥寺川、西野山川、西野山川支川、弥陀次郎川、戦川、新田川の11河川。今後概ね30年間で実現可能な目標規模として、古川など8河川は10年に1度の降雨で予想される洪水を安全に流下させる1/10と設定。弥陀次郎川、戦川、新田川は1/50と設定した。
11河川について整備区間を設定。各河川において河道拡幅と河床掘削を行うとともに、関係橋梁の改築を実施する。
古川の整備区間は宇治川への合流点から一級河川起点までの延長約8500m。井川は古川への合流点から一級河川起点までの延長約3160m、名木川は古川への合流点から一級河川起点までの延長約1840mをそれぞれ整備区間とした。
東高瀬川の整備区間は国道24号橋梁直下から一級河川起点まで延長1100m。都市下水路整備との進捗を図りながら整備を進める。七瀬川の整備区間は二層式河川上流端から遊水地地点まで延長約2000m。JR奈良線付近で河道拡幅と河床掘削で河川の断面を広げる。京阪電鉄・琵琶湖疏水との交差部ではサイフォンの改築を行う。さらに上流部に遊水地を整備し、河道流量の低減を図る。
旧安祥寺川はJR東海道線直下から一級河川起点までの延長約1393mを整備区間とした。JR東海道線との交差部は支川岡川への棲水路の整備及び交差部断面の拡大を行う。
西野山川(棲水路)は西野山川支川との合流部上流から棲水路上流端までの延長約130m、西野山川支川は同支川上流から一級河川起点までの延長約98mがそれぞれ整備区間とした。
弥陀次郎川は雲雀橋上流から一級河川起点までの延長約1195m、戦川は京阪宇治線上流から府道京都宇治線下流までの延長約220m、新田川はJR奈良線下流から府道京都宇治線上流までの延長約160mを整備区間とした。弥陀次郎川と戦川では天井川の切り下げも行う。
河川整備計画原案は近畿地方整備局との協議後、2月の府議会に報告。府民等から意見を聴くパブリックコメントを経て計画案をまとめる。大臣認可後に計画決定となる。