建通新聞社四国
2012/01/20
【香川】長柄ダム堤高をさらに嵩上げ 県
香川県河川砂防課が計画中の綾川ダム群連携事業(綾川町)で、導水トンネル建設を取りやめ、再開発する長柄ダムの堤高をさらに嵩上げする方針を検討していることが明らかになった。県は今後、「できるだけ早い時期にダム検証委員会を開きたい」としており、同委員会で総合的な評価を行ったうえ再度、再評価委員会の審議を経て県としての対応方針を決定する。
これは、16日に開かれた香川県公共事業再評価委員会(委員長・井原健雄香川大学名誉教授)の中で、事業概要を説明したもので事業着手以来、進めてきた地質など各種調査を基に、堤体のさらなる嵩上げにより導水トンネル建設と同様な効果(貯水量確保)が得られるとともに、コスト縮減にもつながることが判明、当初計画からの見直しが検討されている。
当初計画は、長柄ダムの高さを12b嵩上げし堤高30bを約42b、堤頂長124bを約190bに、総貯水容量421立方bから約980万立方bに再開発するとともに、貯水量の少ない田万ダム湖から導水トンネル約1800bを建設し、貯水量の確保(増量)を図る計画だった。総事業費は160億円を見込む。用地、工事とも進捗状況は0%。綾川ダム群事業の着手年度は1995年度で、完了年度は2026年度を予定している。