静岡県は、新草薙体育館の建築工事を、WTO(政府調達協定)対象の一般競争入札として2012年度後半に発注する。これに先立ち、付替道路整備や敷地の造成工事に12年度早期に着手する方針。
新体育館は2階建てのドーム構造で、延べ床面積1万2500平方bを想定。公式バスケットボールコート4面分を設けるほか、3340席分の観客席を配置する。県産木材とスチールを組み合わせたハイブリッド構造とし、登呂遺跡の竪穴式住居を思わせるデザインとする計画。プロポーザルで選定した内藤廣建築設計事務所(東京都千代田区)で現在、実施設計を進めており、11年度中に施設の概要をまとめたい考え。
新体育館は、老朽化し耐震性に課題がある現在の体育館(鉄筋コンクリート造3階建て8486平方b、1966年建設)を耐震改修した場合の費用が15億円にも上ることや、工事期間中に施設の利用ができないといった問題に対応するため、草薙総合運動場に隣接する旧静岡学園の跡地(静岡市駿河区栗原19ノ1)に新築する。
本体工事に先立ち、草薙総合運動場と新体育館建設用地の敷地を一体化させるための付替道路整備などを12年度早々に発注する。この工事の進捗(しんちょく)を踏まえ、12年度後半に建築工事の一般競争入札(WTO対象、23億円以上)手続きを開始。並行して設備工事も一般競争入札で発注する。12年度中に本体工事に着手し、14年度中の完成を目指す。
(2012/1/16)
建通新聞社 静岡支社