建通新聞社
2012/01/13
【大阪】国立循環器病研究センター建て替え 延べ約11万uで 整備費は384億円余
国立循環器病研究センター(吹田市)の建て替え計画が病院と研究所を合わせ、延べ約11万uの新築規模で議論されている。スケジュールは、移転改築の場合、2012、13年度で基本・実施設計を作成。14年度に着工し、16年度末に完成。17年度に開設を想定。建て替え整備費は384億円余を見込む。同センターの移転構想に対しては、吹田市のほか、茨木、池田、箕面の合計4市が誘致の意向を示しており、今後、センター内の建替整備構想検討委員会での議論を踏まえて建設地や、スケジュールを固める。
現在示されている新センター計画は、約3万uの敷地に、病院が延べ約7万5,000u(ヘリポート設置)で整備費用約269億円。研究所が延べ約3万1,500uで、整備費用約115億円。地下1階地上13階建てで、病床は550床。病院と研究所の合築の場合、7階以上を病棟。6階以下を外来、手術室、ICUなどと研究所で構成。大型の機械式立体駐車場を設置する。外来患者は1日約700人を想定。
センターは当初、現地(吹田市藤白台5−7−1)での建て替えを計画。しかし、研究所などを一体とした建築ができない、必要な床面積が確保できない、産学官民連携の機関誘致の用地がない、長い工期と多額の建築費用な必要、現地近くに活断層がある−などの要因から、移転建て替えの道も探ることになった。研究所については、すでに近い将来の建て替えを見込み、経費115億円が国から出資されている(10年度補正)。
現在の施設は、6万5,990uの敷地に鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上10階建て延べ9万1,448u。建築後35年が経過し、老朽化しており、耐震性も懸念されるため、建て替えを構想した。
移転建て替えを視野に入れた後、北摂地域に自治体に誘致の意向を打診。条件は、延べ11万u以上の一体的施設の建築が可能な事などとした。
この結果、吹田市は以前から提案していた吹田操車場跡地への移転をあらためて求めた。茨木市は彩都の西部・中部地区、池田市は東山町地区、箕面市は箕面・船場エリア(船場東)の船場団地組合所有地などを挙げ、誘致の意向を示している。
新センター計画では、建て替えの場合の土地購入費は約3万uに対して約60億と概算している。