紀北町は、新庁舎耐震補強および改修について、2012年度当初予算に工事費を計上する見通しだ。
新庁舎は、旧県立尾鷲高校長島分校の管理・普通教室棟を改修して移転する。対象校舎は鉄筋コンクリート造4階建て延べ3852平方bで1978年に完成。所在地は東長島769ノ1。
耐震補強の内容は、鉄筋コンクリート壁の増設、鉄骨ブレ―ス設置などを行う。校舎としては耐震補強済みだが、庁舎(総合施設)としての耐震基準値を満たしていないため追加補強を行う。
改修内容は、校舎をオフィスに改造するための消防、照明、空調、IT環境などの設備関係が中心となる。建築関係の工事はできるだけ抑える意向で、玄関や応接室、議場の整備、エレベーター設置1基、教室と廊下を分けるパーテーション撤去を行う程度となる。
防災関係では、発電設備を屋上に配置し、防災関係部署は4階に置くなどして防災対策の向上を図る。また、町の情報コーナーも設置する方向で検討している。
設計は水谷建築事務所(紀北町)が担当している。履行期間は1月20日まで。
新庁舎は13年1月の供用開始予定だが、同校は改築が進められている紀北中学校の仮校舎として12年6、7月まで使用されるため工期が限られている。このため同町では、新中学校への移転後すぐに着工できるよう準備を進める考え。工事も12年度早期に発注される見込み。