建通新聞社(東京)
2012/01/05
【東京】 都産業労働局が多摩の就職支援施設建設へ
東京都産業労働局は「東京しごとセンター多摩」の施設整備に向けた検討に着手する。都労働相談情報センター国分寺事務所(国分寺市)にある機能の拡充や利便性の向上などを図るため、多摩地域の未利用都有地に新施設を建設する計画。2012年度は、調査業務を通じて施設規模や建設候補地などを具体化し、基本計画をまとめる予定でいる。
東京しごとセンターは、国の運営するハローワークから一歩進んで、カウンセリングや職業訓練などを行いながら、利用者に合った職業を検討・紹介する都独自の就職支援施設。
04年7月にオープンした区部の「東京しごとセンター」(千代田区飯田橋3ノ10ノ3)では、12階建て総延べ2万6600平方bの建物の1〜5階部分に相談コーナーや教室、講堂などを配置している。
多摩地域についても都労働相談情報センター国分寺事務所(国分寺市南町3ノ22ノ10)の2階部分を利用して、07年8月に「東京しごとセンター多摩」を開設した。しかし、施設の一部を間借りしているため、専用の講堂なども無く、イベントを開く時には飯田橋のしごとセンターなどを使っている。さらに、近年の就職難で学生の利用者が増加したこともあり、相談スペースが不足してきていた。
新施設の整備は『「2020年の東京」への実行プログラム2012』(12〜14年度)に位置付けられた。
詳細は未定だが、未利用の都有地に飯田橋のセンターと同程度のフロア面積(約1万平方b)を持つ施設を建設。多摩地域の利用者にワンストップで対応できる十分なスペースを確保する考え。
12年度予算で基本計画の検討に伴う調査費を要求している。認められれば同年度に調査業務を委託し、施設に必要な機能や規模、建設候補地などを盛り込んだ基本計画を策定する。
この成果を基に、13年度以降に条件整理などを行った上で、早ければ14年度に基本設計をスタートさせる方針だ。