建通新聞社(中部)
2012/01/05
【愛知】尾張西部都市拠点地区 土地の公募売却 3月に受け付け開始
愛知県は、尾張西部都市拠点地区土地区画整理事業地内に愛知県土地開発公社が保有する土地について民間活力を導入した地域の活性化を図ることにし、公募による売却を計画している。このため、3月に入札参加者の登録受け付けを開始し、5月ごろに入札を実施する土地処分に関するおおむねのスケジュールを明らかにした。
同計画は、尾張西部都市拠点地区土地区画整理事業地内に愛知県土地開発公社が保有する土地(F街区など)に民間活力を導入して地域の活性化を図る。売却の対象となる売却対象となる土地は2カ所あり、1カ所はF街区と呼ばれる稲沢市陸田宮前1ノ1ノ1、1ノ2の面積2万3205平方bの土地で、商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)。別の1カ所は、一般住宅街区とされる稲沢市陸田宮前1ノ3ノ24の面積1060平方bの土地で、第1種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)の土地。
愛知県は当初、県施設などの公的施設を立地するため愛知県土地開発公社が1998年に土地を先行取得したが、公的施設立地の具体化には至らなかった。
その後、10年度に、同所にふさわしい施設の分野選定を行うことを目的とした学識者や地元有識者で構成する「尾張西部都市拠点地区の県有地活用に関する検討会」を開催し、F街区の方針は「賑(にぎ)わい」「安心」「稲沢らしさ」というまちづくりのコンセプトの実現のため、立地を図る対象は商業を核とした医療、介護、健康増進といった機能を任意に組み合わせた複合施設、または商業のみの単機能とする。また、一般住宅街区は、周辺の環境と調和させるため住宅地の用途とする。
また、公募の際には、近隣や環境に配慮した立地を促すことーなどといった提言を受けている。
処分先の決定方法は、F街区については入札参加者に対して土地の用途など入札参加基準を満たした事業者であるかを審査した後に価格競争入札で決定する。また、一般住宅街区は、入札参加者による価格競争入札で決める。F街区と一般住宅街区は同時に登録・入札を実施する予定だ。同土地の売却には議会承認が必要。
尾張西部都市拠点地区土地区画整理事業地内には、県土地開発公社以外にも稲沢市が地域交流センター(構想)の用地としている稲沢市保有の多目的広場やリーフウォーク稲沢(アピタ)、分譲マンションなどが立地している。