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建通新聞社
2011/12/19

【大阪】橋下新市長が就任会見 世界で戦える都市へ「ビジネス環境インフラ整える」

 大阪市長に初当選した橋下徹新市長が19日に初登庁し、就任会見を開いた。大阪を世界で戦うことができる都市とするために、「新エネルギーや環境・ロボット技術などの成長分野に対し、行政がターゲットを絞り助成する仕組みはもう古い。行政が思っている以上に企業の経営判断は早い」とした上で、「空港、高速道路、鉄道といったビジネス環境インフラを整え、世界のさまざまな分野の企業が大阪で仕事をしたいと感じてもらえるような都市づくりを目指す」と話した。
 大阪府・市の二重行政の解消に向けて設置した府市統合本部において、大阪都構想を実現させるための仕組みを具体化。「水道事業は府市連携がうまくいかなかった。松井知事とともに不幸せ(府市合わせ)を解消する」。カジノ構想についても「府市統合で誘致しようという考えが一本化した」とし、建設場所も詰めていく姿勢を示した。
 文化行政の在り方では、「クラシックや文楽に補助金を出したことで、どんなメリットが大阪にあったのか検証しなくてはいけない」。中之島に計画される近代美術館にも触れ、「固定的に絵画を置いているだけの施設で良いのか、世界のコレクションが集まる施設を目指すのか、再考する必要がある」と述べた。
 指定都市市長会への参加は「拒否しないが、260万人の市民を抱える大阪市と、例えば静岡市や新潟市などを一緒くたにして、大都市制度の在り方を考えるなんてことはあり得ない」。
 19日から公募開始した大阪市内24区の区長については、「一般職のトップである局長級のさらに上位職として、市長に次ぐ職責を担ってもらう。いきなり大企業の役員クラスになるようなものなので、全国から意欲のある人に応募してほしい」と発信した。