建通新聞社(神奈川)
2011/12/01
【神奈川】県議会代表質問 メガソーラー候補地14カ所に絞り込み リニア県内駅は「年度内に具体位置」
神奈川県議会の2011年度第3回定例会本会議が30日に開かれ、メガソーラー発電施設の県内誘致に向けた対象地の選定状況について、黒岩祐治知事は「市町村からの推薦、県有地の抽出、各地域県政総合センターを通じた情報収集により、現在14カ所に絞り込んだ。地元説明など土地所有者との調整が済み次第、できるだけ早期に所在地を公表する」と述べた。内訳は市町村有地が7カ所、県有地が1カ所、民有地が6カ所。また、リニア中央新幹線の建設位置について、「(中間駅の候補地として示された)相模原市と調整しながら、将来の道路ネットワークやJRが進めている技術的な検討を総合的に勘案して、11年度内には具体的な位置を絞り込みたい」と述べた。梅沢裕之議員(自民党)の代表質問に答えた。
メガソーラー発電施設の今後の誘致に向けた対応について、黒岩知事は「早急に(現在進めている)基礎調査を行い、土地の形状や電力系統などを確認するとともに、発電量や事業収支のシミュレーションを実施し、民間事業者がメガソーラーを設置する際の情報を集めたい」と説明。併せて、「誘致する市町村に対しては、メガソーラー用の土地を貸し付ける際の条件や基準、地域振興に活用する方策などを明らかにしてもらう必要がある。11年度内には基礎調査の結果と合わせて公表し、メガソーラーの設置を希望する民間事業者とのマッチングを図っていく」と述べた。
また、リニア中央新幹線の県内駅設置については、「駅の建設費負担の問題で、JR東海が11月21日に従来の地元自治体負担の考えを転換し、JR東海の負担で建設するとの方針を示した」と報告。その上で、「地元自治体がまちづくりに取り組む環境が整った。民間企業なども含めて、英知を結集し、県全体の活性化につなげていきたい」との考えを示した。駅位置の決定の際には、「技術的に建設が可能か」「どこが地域の魅力を一番発揮できるのか」「将来の交通ネットワークを考えた場合に、どこが望ましいのか」の三つの視点が重要になると述べた。