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建通新聞社(神奈川)
2011/11/30

【神奈川】県内初の中小企業再生ファンド 年内にも組成へ 1月から再生事業スタート

 神奈川県内初の公的な中小企業再生ファンドが年内にも組成される見通しだ。神奈川県が旗振り役となって、県内の金融機関などが参加し、設立準備会を組織。ファンドの出資総額20億円以上を目標に組成の準備を進めている。神奈川県中小企業再生支援協議会(設置主体・神奈川産業振興センター)で再生計画の策定支援を受けた企業に投資し、再生・成長を促す。今のところ、2012年1月に再生事業をスタートしたい考え。
 中小企業再生ファンドは、中小企業基盤整備機構が一部を出資し、地域の金融機関などが組成するファンド。地域経済や雇用に大きな役割を果たす中小企業の再生支援を目的としている。
 神奈川県中小企業再生ファンド(仮称)は、再生計画期間内の一定期間、対象中小企業の債権・株式を中長期的に取得・保有し、再生完了まで継続的に支援する。支援完了時に債券・株式を適正価格で売却し、一定の収益を得る。神奈川県中小企業再生支援協議会の支援案件を中心に投資し、同協議会と連携して再生計画を策定する。
 同ファンドに対して県は直接出資しないが、神奈川産業振興センターや信用保証協会からの出資を要請することで、地域ファンドとしての公的色彩を強める。
 ことし7月に県が呼び掛け人となって「神奈川県中小企業再生ファンド(仮称)設立発起会」を開催。翌8月に「神奈川県中小企業再生ファンド(仮称)設立準備会」の初会合、さらに翌9月に第2回会合を開き、出資意向の確認、ファンド組成計画(案)の確認・調整などを行った。
 中小企業再生支援協議会は、各都道府県に1カ所ずつ設置。各協議会には、企業再生の専門家が常駐し、中小企業の再生の相談を受けたり、個別チームを組んで企業の再生に対応したりしている。