建通新聞社(岡山)
2011/11/25
【岡山】度内にも公告 県生涯学習センター未来科学棟
岡山県は、県生涯学習センター未来科学棟(仮称)整備について、別々に実施設計を委託した耐震化工事と内装設備改修工事を一本化して、早ければ2011年度内にも公告を行う予定。13年度からの供用開始を目指している
計画では、鉄筋コンクリート造2階建て延べ約1565平方bの施設の耐震化工事を行うとともに1階部分に科学体験・学習広場、エントランスエリア、親子サイエンスルームなどを配置。2階部分にはプラネタリウム投影機(光学式投影機1台とデジタル式投影機〈プロジェクター:解像度4k程度2台〉)を導入したサイエンスドーム(座席数132席)を設ける。周囲には宇宙をテーマとした回遊性のあるパネル展示を整備する。
また、設備計画は、館内外が快適で各設備が十分な機能を果たす計画とし、ユニバーサルデザインへの対応、省エネに配慮した設備を整備する。このうち、電気は、既存電灯変圧器、既存動力変圧器容量を確認の上、必要な場合は変圧器容量の変更と容量に応じた幹線の建物への引き込みを計画。エネルギーを考慮してHf蛍光灯(初期照度補正付)、LED照明の採用を検討し、空間に適応した色温度を選定する。一般室の照明スイッチはタンブラ(手元)、廊下、共用部、展示室の照明はリモコンスイッチ、便所の照明は人感センサーによる点滅とする。一般照明の照度は、エントランスエリア・階段:ダウンライト(2001x)、科学体験・学習広場・親子サイエンスルーム:ダウンライト・スポットライト(3001x)、事務・管理スペース:蛍光灯埋込み(7001x)、ウォールギャラリー、サイエンスステーション:ダウンライト、スポットライト(3001x)、便所・廊下:ダウンライト(2001x)。
給排水設備は、既存高置水槽方式の受水槽(ポンプ室付)6立方b、高架水槽2立方bを利用、分岐し給水する。排水設備は汚水、雑排水の分流式にて既存管に接続する。給湯設備は、安全性を考慮した電気熱源とし、電気貯湯式湯沸器による局所式、衛生器具設備は利便性(集中利用)を考慮した器具の選定を図り、超節水仕様・車いす・オストメイト対応器具を設置する。
空調設備は、各部門の空間特性・使用状況を考慮したシステムとし、空冷ヒートポンプ方式(電気)による個別空調、遠隔・監視操作のできる管理システムを設置する。
ユニバーサルデザイン計画は、施設入口を両引き分けの自動扉に取り替え、車いす、ベビーカー利用者の利便性を確保、施設入口から事務所受付までと、段差前、エレベーター前に点字ブロックなど。また、障害のある人や高齢者などに配慮し、既存建物の西側にエレベーターを新設する。エレベーター内は手すり、鏡を設置する。
このほか、1階のトイレを事務・管理スペース側に拡張、一般トイレの一角に多目的トイレを新設、手すりや車いすへの対応に加え、オストメイトやユニバーサルシート、ベビーキャッチャーなども設置する。
耐震化工事の実施設計は佐藤建築事務所(岡山市)、内装設備等改修工事の実施設計は創和設計(岡山市)が担当。
整備費は11月補正予算案で6億1243万円を予算化している。