北海道建設新聞社
2011/11/16
【北海道】さくらネット石狩データセンター1期が完成−現地で開所式
大手データセンター(DC)事業者のさくらインターネット(本社・大阪)が、石狩湾新港地域に建設していた「石狩データセンター」の1期工事が完了し、苴から企業や地方公共団体の情報を管理するサービスを開始した。同日現地で行った開所式には高橋はるみ知事や石狩市の田岡克介市長が出席。今後のデータセンター誘致活動に弾みをつける施設の完成を祝った。
1990年代半ばからデータセンター事業を手掛けているさくらインターネットは、広大な敷地を求め2009年瘡獅ノ石狩湾新港地域を初視察。半年後の゚年6月に、石狩市新港中央1丁目を建設場所に決め、大型のデータセンターを8棟新設する計画を打ち出した。
1期工事ではこのうち2棟分に先行着手。3月から大成建設が工事を進めていた。施設の延べ床面積は2棟合わせて1万1400平方bで、国内最大規模となる。敷地は東京ドームを上回る5万1000平方bに上る。
施設内には、自然の外気を活用する冷房システムを導入。外気冷房でサーバーを冷却できるため、電力コストを従来のデータセンターの6割に抑えることができるという。今後は、風力発電などの自然エネルギーの導入も目指す。施設1棟当たり最大500ラックを配置でき、企業や地方公共団体の情報を自社サーバーで管理するホスティングサービスと、空きスペースを貸し出すハウジングサービスを同時展開できる。
開所式では、さくらインターネットの田中邦裕社長をはじめ高橋知事、田岡市長、大成建設の多田博是副社長がテープカットし、待望の供用開始を祝うとともに、今回の完成を契機に誘致活動をより強力に推進していくことを確認した。
テープカットに先立ち行われた施設概要の発表会で田中社長は、石狩立地の理由について「冷涼な気候に恵まれ土地が安価である点も大きいが、それ以上に石狩市をはじめ地元の行政支援が非常に充実していることが決め手になった」と述べた。