国道414号伊豆縦貫自動車道の一部となる「河津下田道路U期事業」が2012年度、国土交通省の直轄で新規事業化される見通しとなった。同省の社会資本整備審議会道路分科会中部地方小委員会が8日、名古屋市内で開かれ、同路線の新規事業化が妥当と判断された。今後、本省の道路分科会にその旨を報告する。
小委員会では、国交省側が、同路線の政策目標や対策案の比較、事業概要などの計画段階評価を説明。委員から「観光振興に関する効果も評価に加味するべきだ」「追い越す箇所のない2車線では投資効果が発揮しきれないのでは」などの意見があったが、新規事業化が妥当と判断された。
伊豆縦貫自動車道は、沼津市と下田市を結ぶ延長約60`の自動車専用道。このうち河津下田道路U期は、下田市箕作を起点、河津町梨本を終点とする延長約6・8`。標準幅員10・5b(トンネル部が9・5b)の2車線で、設計速度は時速80`。連結施設として、河津インターチェンジ(IC)、須原IC、下田北ICの3カ所を設置する。
構造は、起点の下田北IC側から▽土工(延長約0・3`)▽トンネル(同1・6`)▽橋梁・高架(同0・1`)▽トンネル(同0・2`)▽土工(同0・8`)▽橋梁・高架(同0・1`)▽土工(同0・6`、須原IC付近)▽橋梁・高架(同0・1`)▽土工(同0・3`)▽橋梁・高架(同0・1`)▽トンネル(同1・9`)▽橋梁・高架(同0・3`)▽土工(同0・2`)▽橋梁・高架(同0・2`、河津IC)―。区間全体の55%に当たる延長約3・7`がトンネル部、32%に当たる延長約2・2`が土工部(盛土・切土)、残る13%の延長約0・9`が橋梁・高架部となる。
事業の採択後、10年間程度で供用することを想定している。
事業主体の国交省中部地方整備局では、県条例に基づく環境影響評価手続きを既に完了しており、12年度の事業化が決まれば、用地買収や設計などに順次着手する。
(2011/11/11)
建通新聞社 静岡支社