静岡県建設業審議会(会長・小川雄二郎富士常葉大学非常勤講師)が「静岡県建設産業ビジョン」をまとめ、4日、小川会長と小川裕子会長代理(静岡大学教育学部教授)が川勝平太知事に答申した。
小川会長は、「力強く安全安心な“ふじのくに”づくりに向けて」と題したビジョンを川勝知事に手渡し、「非常に多くの課題がある中で、地域で生き残っていくべき総合工事業者の一つの姿として、ビジネス経営体という概念を盛り込んだ」と特徴を説明。さらに「社会基盤をつくり、それを維持していくことは、県民の安全・安心な生活に直結している。一産業の振興という観点だけでなく、安全・安心な県土づくりを進めるための施策として、全庁的な取り組みを進めてほしい」と訴えた。
これに対し、川勝知事は「東日本大震災によって、地元の建設業がなければ復旧・復興が成り立たないことがより明確になった。各部局が連携しながら、ビジョンで示された施策を実行していきたい」と決意を述べた。
静岡県建設産業ビジョンに国交省建設業課長がコメント 「地域に必要な建設業の姿の提示を評価」
静岡県建設業審議会のまとめたビジョンについて、国土交通省土地・建設産業局建設業課の谷脇暁課長は、「地域の実情に通じた関係者や有識者らが集まり、地域建設業の課題や方向性を打ち出したことにあらためて敬意を表したい。特に、地域に必要な建設業の姿を具体に踏み込んで提示した点は素晴らしいと考える。このような取り組みがほかの地方自治体にも広がっていくよう期待したい。今後はビジョンを実現に向けて、行政と業界が協力しながら取り組んでほしい」とコメントした。
(2011/11/9)
建通新聞社 静岡支社