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建設経済新聞社
2011/11/07

【京都】京都府入札制度等評価検討委員会 低入札、現行1億円を見直し

 京都府入札制度等評価検討委員会(委員長・楠茂樹上智大学法学部准教授)が4日開かれた。低入札調査基準価格について、地域性を考慮し、現行の1億円を見直す方向性を確認した。
 建設業を取り巻く現状と課題について報告。府側は、土木一式工事を例として、府下4ブロック別、格付[ランク]別の業者数データを示した(後述)。府側は「19年度以前は土木事務所単位で発注していたが、一般競争入札を拡大し、入札参加可能業者数が30者程度確保できるよう事務所単位からブロック単位へと広域化を図った」と説明。業者分布のデータを示し「ブロック内で業者数がランクによってバラツキがある。現在はそういう状況で一般競争を実施している」「広域化により、工事の内容や工種によっては30者を大きく超える入札事例も発生するなど過度な競争も生じている。またブロック化により、身近な安心安全を確保する除雪や災害対応などの工事でも遠方の業者が受注するということが生じている」などと現状を報告した。
 続いて、低入札価格調査制度・最低制限価格制度について説明。府側は「全国の都道府県の動向は対象金額に関わらず調査基準価格が最低制限価格化する方向」と他県の傾向を報告した。また低入札調査について「低入札調査で資料を提出しなかった場合、まずは口頭注意。次に文書注意、最後に指名停止」という三段階で行っていることを報告。22年度の工事契約について「低入札の調査対象となる1億円以上の工事は54件あり、このうち39件で低入札調査を実施(特別重点調査23件)。調査の結果、低入札調査基準価格を下回る価格で契約したのは33件」と報告した。低入札調査基準価格については、地域性を考慮し、現行の1億円を見直す方向性を確認した。
 前回検討委で示された、総合評価方式・簡易型(技術重視型)の一部で予定価格の事後公表を試行することについて、予定価格の事後公表に係るコンプライアンス(法令遵守)対策として、非公開情報を探ろうとする動きへの対応(指名停止の期間延長等)、内部情報漏洩防止対策の徹底、執務室の環境改善などを示した。
      ◇
I以上…4500万円以上8000万円未満
U…2500万円以上4500万円未満
V…1000万円以上2500万円未満
 (北部ブロック)
I以上=▽中丹東32▽中丹西23▽丹後33▼ブロック合計88
U=▽中丹東16▽中丹西8▽丹後7▼ブロック合計31
V=▽中丹東38▽中丹西20▽丹後41▼ブロック合計99
 (南丹ブロック)
I以上=▽62
U=▽58
V=▽54
 (京都・乙訓ブロック)
I以上=▽京都72▽乙訓11▼ブロック合計83
U=▽京都30▽乙訓6▼ブロック合計36
V=▽京都82▽乙訓12▼ブロック合計94
 (南部ブロック)
I以上=▽山城北41▽山城南24▼ブロック合計65
U=▽山城北41▽山城南22▼ブロック合計63
V=▽山城北70▽山城南37▼ブロック合計107