建通新聞社四国
2011/11/04
【香川】耐震関連補助金を増額 高松市
高松市は、緊急輸送道路沿いに建設されている建築物の耐震診断や耐震改修の費用を一部負担する額を増額、11月1日から適用を開始した。耐震診断で最大400万円、耐震改修では最大6000万円までの補助が受けられるようになった。
市では2008年7月から同補助制度を創設し運用しており、国庫補助と高松市が独自で補助していたが、県が9月補正予算に2000万円を計上し、補助制度を導入したため、県補助分が増額となった。
これにより補助率が従来の3分の1から、11月の改正で3分の2に引き上げられ、耐震診断と耐震補強設計では、対象事業費の上限を600万円/棟とし、最大400万円/棟を補助。
耐震改修や建て替えでは、対象事業費の上限を9000万円/棟とし、最大6000万円/棟が補助される。
高松市内には対象となる建物が70棟あり、耐震診断未実施が40棟、耐震改修未実施が49棟ある。同制度創設以来、利用件数は09年度の3件のみとなっているが、補助率の引き上げにより、より利用しやすくなった。
制度は、国の交付金制度を活用し県が新たに制度創設したが、市町に対して補助する制度のため、制度設定している高松市内建築物のみの利用となり、他市町は制度がなく活用できない状況。
緊急輸送道路は、大規模な地震などの災害が発生した場合に救命活動や物資輸送を行うために、重要な路線を定めている。同道路沿道の建築物が倒壊し、道路の閉塞を防ぐ観点から耐震化促進を図るために補助制度が設けられた。