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建設経済新聞社
2011/10/31

【京都】府営住宅岩倉・岩倉長谷・桃山伊賀・向日台 建替え基本に構想策定へ 団地の将来像たたき台に

 京都府は、京都市左京区及び伏見区、向日市にある府営住宅4団地について、建替えを基本に抜本的な対策を図るため基本構想を策定する。
 対象団地は、▽岩倉団地(左京区岩倉上蔵町・敷地1・8f/用途地域…第1種中高層住居専用地域、高さ規制…12m1種、容積率・建ぺい率…150%・50%/RC造5階建、8棟、計350戸、昭和43〜44年築)▽岩倉長谷団地(左京区岩倉長谷町・敷地2・1f/用途地域…第1種低層住居専用地域、高さ規制…10m、容積率・建ぺい率…60%・40%/RC造5階建、9棟、計350戸、昭和43〜45築)▽桃山伊賀団地(伏見区桃山町伊賀・敷地0・6f/用途地域…準住居地域、高さ規制…15m2種、容積率・建ぺい率…300%・60%/RC造5階建、2棟、計50戸、昭和41〜42築)▽向日台団地(向日市寺戸町及び向日町・敷地3・7f/用途地域…第1種住居地域、高さ規制…15m1種、容積率・建ぺい率…200%・60%/RC造5階建、15棟、計495戸、昭和41〜42築)−。
 4団地とも現管理戸数の維持を目指すが、立地場所の高さ制限などの条件から戸数確保が困難な場合は、4団地全体での総戸数確保を原則とし、近隣周辺で民間賃貸住宅の借り上げや別敷地の活用も検討する考え。
 基本構想を策定するにあたり、各団地とも入居率が高いため、事業の工区分け、入居者移転、既設住棟解体除却の工程を踏まえた計画とするよう求めた。原則、建替を基本とするが、改善の併用案も提示するよう求めている。
 そのほか、住戸は1棟あたり、2K(割合20%)、2DK(40%)、3DK(40%)の3タイプとし、2Kは40u、2DKは50u、3DKは65uを目安とする。駐車場は敷地内に平面配置し、区画数は建替え後の管理戸数の50%を目標とする。団地の規模等を考慮して集会所の規模等を検討。エレベーターは3階建以上の住棟は原則1住棟につき1基設置する。建替えの場合、事業費は府営住宅1戸あたりの本体建設工事費が概ね1400万円(附帯工事費含む)を想定。全面的改善事業に係る事業費は概ね800万円(附帯工事費含む)を想定している。
 府は基本構想を24年3月末までにとりまとめ、まとまった構想をたたき台に、24年度以降、吟味・検証し具体化に備える。
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 府営住宅では、中村団地(福知山市)について、隣接する市営住宅中村団地とともに一体的に建替える計画を進める。第1期、第2期をあわせて4棟100戸とする計画。第1期建築工事は24年6月頃から着手する予定。第1期工事の実施設計は日匠設計(福知山市)。
 芥子谷団地(舞鶴市)も隣接する市営住宅芥子谷団地とともに一体的な建替えを計画しており、1期及び2期で計4棟200戸規模となる。24年度に敷地造成や道路工事を実施する予定で、第1期建築工事は25年4月頃からを予定する。第1期工事の実施設計は丹生建築事務所(舞鶴市)。
 京都市域では、桃山日向団地の建替えを進めている。第1期工事として105戸収容の住戸1棟(RC造5階建、延約5524u)を建設する。第1期工事の施工は岡野−三宅−大西特定建設工事JVら。第2期工事は24年10月頃からの着工を予定する。規模はRC造5階建、2棟(延約4590u、合計75戸収容)。第2期工事の実施設計は地域計画建築研究所(京都市下京区)。
 山城北地域では、宇治市槇島町大川原に槇島団地(仮称)を計画。150戸(子育て支援対応住宅含む)に加え、認知症高齢者グループホーム2ユニット(18人)、障害者グループホーム1ユニット(6人)、多世代交流スペース(集会所・広場の一体的整備)を建設する。基本設計は類設計室(大阪市淀川区)。24年度中に着工し、24・25年度の2ヵ年で工事を進める考え。
 このほか、南丹地域では亀岡市の府営住宅馬路団地が建替え対象。