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建通新聞社(神奈川)
2011/10/28

【神奈川】川崎市市民アリーナ基本計画策定

 川崎市は、富士見周辺地区に建設するスポーツ・文化複合施設(仮称・市民アリーナ)について、施設規模や導入する機能を盛り込んだ基本計画を策定し、整備イメージとして、建物を地下1階地上3階建てと想定した場合の施設計画案を示した。整備手法は、市が整備し指定管理者が管理する従来の直営方式のほかPFIの導入も検討している。2012年度内に事業方針を決め、13年度に事業着手する。
 整備手法の決定に向け、事業工程やVFM(バリュー・フォー・マネー)などの比較検討業務をみずほ総合研究所(東京都千代田区)で進めている。11年度末までに結果をまとめ、12年度に実施方針を策定する。いずれの手法を採用した場合でも13年度に設計に着手し、14年度から既存施設の解体と本体工事を実施。17年度末の供用開始を目指す。
 基本計画の整備イメージ案によると、1階に大体育館と、演劇や音楽などの公演を目的とした「ホール」を整備し、間を共有のロビーでつなぐ。2・3階は客席と弓道場。地下に駐車場を配置する。敷地が京浜急行大師線連続立体交差化事業のルート上に当たることから、防震ゴムマットの設置や内装を防震構造にするなど、列車の振動・音響対策を講じた建物とする。
 大体育館は、ハンドボールの公式大会に対応できる規模(1面分・40b×20b)とし、客席は1300席程度で、車いす使用者席などバリアフリー対応席を確保。ギャラリーの周囲にランニングコースを設置する。
 ホールは客席約2000席で、既存施設と同程度(320平方b)の舞台規模を想定。舞台と同規模のリハーサル・練習室を整備するほか、楽屋は数室整備する予定。
 共有ロビーは体育館とホールの利用者が共用できる人だまり空間で、チケット販売や飲食、物販販売に対応可能とする。
 建設地は川崎区富士見1ノ1ノ4。川崎市民体育館と児童プール、テニスコートの敷地約1万3000平方b。
 川崎市体育館と教育文化会館ホール、富士見公園弓道場が建設後44〜55年が経過し、老朽化していることから、これらの施設の機能を集約した複合施設として建て替える。富士見周辺地区整備計画の一環。