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北海道建設新聞社
2011/10/18

【北海道】滝川市がJR駅前「スマイルビル」の無償譲渡受け入れ検討へ 

 JR滝川駅前の複合商業ビル「スマイルビル」の閉鎖を回避するため、ビル所有者の滝川駅前再開発ビル(本社・滝川)が滝川市に同ビルの無償譲渡を申し入れているが、市は地権者の一本化などを条件に受け入れる方向で検討を進めている。中心市街地の活性化に向けて市が今後、ビルの再生にどう取り組むのかが注目される。
 滝川市栄町3丁目に位置するスマイルビルはRC造、地下1地上4階、延べ約2万4000m²の複合商業ビルで1986年に完成。キーテナントの西友が2003年に撤退した後は経営不振も重なり、3階は空きフロアになるなど、現在のビル稼働率は7割弱にとどまる。このまま推移すれば、事業を廃してビルを閉鎖せざるを得ない事態を迎えている。
 このため、同ビルを所有し運営してきた滝川駅前再開発ビルは事業の継続を断念。ことし8月末に市に対してスマイルビルの無償譲渡を申し入れた。ビルの無償譲渡が実現すれば、同社は特別清算手続に入る予定だ。
 市では市民の意見を聞いて最終的に判断する構えだが、市がビルを取得しない場合は、ビルの閉鎖に伴う中心市街地の空洞化が避けられない。再生を図るにしても手を入れられない状況に陥ることが予測されるため、提示条件を精査し、無償譲渡を受け入れる方向で検討を進めている。
 市では「ビルの再生も視野に入れながら、どのような施設形態が市民にとって望ましいか協議していきたい」と話す。ビルを取得した場合を想定した試算によると、概算事業費は解体整地で7億―8億円、改修活用で6億円が必要となる計算だ。