トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2011/10/13

【大阪】大阪市 中学校の給食実施へ 配膳室の設計開始 12年度から整備 全校で約20億円

 大阪市は2012年度から中学校の給食配膳室の整備を開始し、13年度の全校給食実施を目指す。このために、11年度は配膳室の設計を策定。10月末に標準設計業務を委託し、12月28日までの納期でまとめる。
 大阪市立の中学校では、学校給食が実施されていない。食生活・食習慣の乱れを正すため、市民から実施への要望が高い。平松邦夫市長は中学校給食の実施を公約の一つとして初当選したため、実施に向けて検討会議などを設置し、方法を検討してきた。今回、給食か、持参の弁当かのどちらかを選べる「選択制給食」方式を採用することに決定。教育委員会が献立作成やシステム開発を行う。
 委託するのは、中学校給食配膳室の標準図の設計(構造・積算含む)。鉄骨造平屋約32uで2パターンを作成する。
 市立中学校128校の全てで給食を実施する計画。約100校では、既存の教室などを改造して配膳室を整備する。残り約2割の中学校では、配膳室の増築が必要となるため、各校の状況に応じて設計を行い、増築工事を実施していく。13年度から全校での中学校給食を実施していく方針。
 大阪市だけでなく、大阪府全体で中学校給食の実施率は全国平均に比べ極端に低い。大阪府は、本年度から市町村への補助を開始する計画で、府議会に11年度から15年度までの債務負担行為として246億円(限度額)を予算案として計上している。補助率は、施設整備費の2分の1。
 大阪市の中学校給食実施は、大阪府の補助の対象外となっている。このため、「事業全体で約9億7,000万円が補助されるべき」と主張している。配膳室整備の初期費用は約20億円と概算される。