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建設経済新聞社
2011/10/13

【滋賀】危機管理センター基本計画案 SRC造、地上5階建 県庁周辺の公有地に建設を前提

 滋賀県危機管理センター基本計画検討委員会(委員長=林春男・京都大学防災研究所巨大災害研究センター教授)の最終会合が11日に開かれ、県が提示した基本計画案をもとにセンター機能について意見交換した。基本計画案によると、県庁周辺の公有地に建設することを前提に、敷地約2000u、SRC造(ラーメン構造)5階建、延約5500uの規模を設定した。
 既存の県庁本館、新館、東館、大津合同庁舎などは、耐震補強や液状化対策が必要なほか、十分な広さがなく、現在利用している組織の移転先確保が必要となることから、新規に施設を建設することが望ましいとした。
 また、敷地約2000uの場合、駐車スペース、防災井戸、地下貯留槽、地下オイルタンク、地下汚泥貯水槽の配置場所を敷地内に確保して、建物の建築面積を約1100u、階数を地上5階とした。
 同センターは、平常時に、県職員の執務室、会議室に研修・交流機能を併せ持つ施設とするが、危機対応時のフロア構成では、1階にエントランスホール、災害対策室、プレスセンター、倉庫、電気室等、2階に災害対策本部会議室、災害対策室、倉庫等、3階にオペレーションルーム、休憩室、シャワー室、倉庫等、4階に災害対策本部長室、防災危機管理局、執務室、無線統制室、宿直室等、5階に災害対策室、倉庫、機械室等―とする。
 耐震強度は1・5倍。SRC、ラーメン構造とし、基礎は計35ヵ所で1基礎ごとに免震装置を設置、1基礎あたり4本の鋼管杭打設を想定している。設備等では、自家発電機、無停電電源装置を装備、放送設備を設置。空気調和設備は個別方式。可動間仕切りの整備など。
 このほか、災害時通信手段では、地上系の260MHz帯移動無線を主体に整備する案を有力とした。県庁―国は地域衛星通信ネットワーク系、県庁―市町、県出先等は地上系デジタル無線、移動系は260MHz移動無線。アプローチ回線の多重無線を強化し、管内全てをカバーできるように中継局等を配置して、地方局(環境・総合事務所、土木事務所)、端末局(市・町、消防、県出先(ダム等))に260MHz移動無線(+TVRO(TV受信専用局で映像情報を受信する装置))、移動局に260MHz移動無線を配備する。
 委員会では、災害対策本部機能、防災情報機能、研修・交流機能について意見を交換。「生活防災」を推進する体制として、事務スペースや専門職員の配置を求める意見などが出された。これを受けて県では、今年度中に基本計画を策定する。これまで基本計画策定支援業務をパスコに委託し10月末までの履行期間で進めてきたが、引き続き同支援業務を委託し策定作業を進める。