建通新聞社(中部)
2011/10/13
【愛知】中部地方整備局 土木工事品質確認技術者制度 適用範囲を拡大した試行
国土交通省中部地方整備局は、「土木工事品質確認技術者制度」の適用範囲を拡大し「段階確認のすべて(設計変更を伴う工種は除く)」の品質確認を受注者の責任において実施する試行を行うことを明らかにした。同制度については、制度の活用を促進するため、7月にも制度を改正し、受注者の「社外の土木工事品質確認技術者」の活用が可能になっている。
今回の試行工事における拡大のポイントは、土木工事品質確認技術者が「段階確認のすべて(設計変更を伴う工種は除く)」の品質確認を受注者の責任において実施することを試行するもので、これにより受注者は、工程調整や作業ロスをさらに削減でき、発注者は「段階確認のすべて(設計変更を伴う工種は除く)」の品質確認を受注者の責任で実施することにより、効率的な監督業務が確保できるといった効果が期待される。
土木工事品質確認技術者制度は、中部地方整備局が2003年度に独自に創設したもの。対象は6000万円以上の土木工事(@一般土木工事のA・B・C等級Aアスファルト舗装工事A・B等級Bセメント・コンクリート舗装工事Cプレストレスト・コンクリート工事)となっているが、今回、試行対象となる工事は1週間後にも公表される予定だ。
品質証明員、品質確認技術者は工事に直接従事していないことが条件になるが、一人ずつ専任配置する必要はなく、他の工事との掛け持ちが可能。また、品質確認技術者の配置は、受注後に受注者側が選択でき、実施に伴う費用も発注者側が変更計上する。
品質確認技術者の資格要件は、@実務経験20年以上で国土交通省発注工事の監理(主任)技術者の経験があり、一級土木施工管理技士または技術士の有資格者A国土交通省での行政経験20年以上で、総括監督員、主任監督員または技術検査官の経験があり、一級土木施工管理技士または技術士の有資格者。中部地方整備局から認定を受けている品質確認技術者はおよそ2800人。5年ごとに更新講習を受けている。