建通新聞社(中部)
2011/10/12
【三重】井戸川河川計画検討 災害復旧方針作成へ
三重県県土整備部は、9月の台風12号で甚大な被害を受けた「井戸川」の河川計画検討業務に着手した。今後の災害復旧方針を緊急に検討する。調査担当はクレアリア名古屋支店(名古屋市中村区)、委託工期は2012年3月26日まで。今回の豪雨で発生した災害の要因を検証し、一定度の水流量に耐えられる護岸、河床高さの確保などを早急に検討し、今後行われる災害復旧査定の協議にも反映させていく意向だ。
井戸川は、熊野市井戸町の市街地を流れる2級河川で、河川延長は3・65`。今回の台風12号では、想定以上の雨量や土石流の発生で土砂が堆積したことなどにより、護岸決壊など両岸で延長約1055bが被災した。またJR紀勢線の橋脚の一部が増水で倒れ、熊野市駅から新宮駅が不通となったが、現在、JR側が橋脚を仮復旧させており、11日に開通させる計画。
今回の検討業務では、護岸決壊を起こした個所の構造物や河床の状況などを調査し、災害の要因を検証する。検証結果を踏まえて、災害復旧を行っていく際に必要となる基本高水・計画高水流量の検討や川道計画などを河川計画として整備方針を策定していく。