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建通新聞社(静岡)
2011/10/12

【静岡】静岡県 グランシップスレート剥落対策 設計をプロポ・施工を総合評価で

 静岡県は、県コンベンションアーツセンター(グランシップ)のスレート剥落(はくらく)対策で、設計者選定をプロポーザル方式で、施工者選定を総合評価落札方式で行う方針を固めた。11月にプロポーザルの公募要領を公表し、2012年2月に最優秀者(設計者)を特定する。12年度中に設計をまとめ、13年度に施工者を選定する。
 1998年に完成したグランシップ(鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下2階地上12階建て延べ6万0630平方b)は、大ホールや中ホール・芸術劇場の高さ30b以下の部分に約5万3000枚のスレートを外装化粧石材として使用。このスレートが剥落する事故が発生したため、県は、専門家で組織する「外壁化粧石材剥落抜本対策検討委員会」で具体的な対策を検討。ここでの検討結果を踏まえ、抜本対策の手法として、落下防止部材を追加する「メッシュ張り構法」を選定した。
 ただ、1万平方bもある外装をメッシュで覆う工法の施工例が全国でもほとんどなく、短期間で効果的に改修を行う必要があることなどから、設計者・施工者の選定方法の検討に当たり、有識者らによる検討委員会を設置。民間の技術力の活用や、設計への施工技術の反映への観点から、設計者選定にプロポーザル方式、施工者選定に総合評価落札方式を導入することを決めるとともに、設計・施工への第三者評価を行うため設計・施工アドバイザーの導入を決めた。
 これを踏まえ県は、11月に設計者の選定手続きを開始。12年2月までに設計者を特定し、12年度末までに実施設計をまとめる。13年秋の着工、14年夏の完成を予定している。
(2011/10/12)
建通新聞社 静岡支社