建通新聞社(神奈川)
2011/10/07
【神奈川】相模原市 自転車通行環境整備区間 延伸候補に5`
相模原市の自転車対策基本計画策定委員会(委員長=太田勝敏東洋大学教授)は3日に最終会合を開き、自転車通行環境整備地区の延伸整備や小規模施設内の駐輪スペースの確保、駐輪場整備などの各施策をまとめた。庁内協議を経て2012年1月にパブリックコメントを実施し、同年3月に策定する。
自転車通行環境整備地区は、08年度に国土交通省がJR相模原駅周辺をモデル地区に指定。09年度に試験的に3460b区間を整備した。さらに今回の会合で協議した素案では、今後の候補路線として4960b区間を設定=図参照。JR線北側の米軍相模総合補給廠方面や南側の相模原高校方面に整備区間を延伸する。候補路線は、整備済み路線と同様に自転車道の整備や自転車レーンの設置により歩行者と自転車の通行区分けを明確化する。
また、大規模施設内に限定していた駐輪スペースの附置義務は見直す。小規模な店舗や共同住宅についても民間事業者に収容機能を確保するよう新制度の創設を検討する。
主要駅を中心に設置した駐輪場は4月現在、民間と公共施設を合わせて約5万7000台分を確保している。市域全体としては必要数を充足したが、JR橋本駅や淵野辺駅周辺では収容能力以上の需要があるため、用地取得や新たな整備手法の検討に入る。三輪自転車や電気自転車、自動二輪車の多様な車種に対応する。
当面の整備計画では、既存施設のラックを改修しサイクルコンベアの導入を拡大するほか、雨合羽利用者の着脱スペースやゲートシステムの設置、防犯カメラの増設を盛り込んでいる。中長期的な視点からは、既存施設の維持修繕計画の策定作業に入り、長寿命化に取り組む。長期的には機械式駐輪場の整備を検討する。
同基本計画は16年度までを前期、21年度までを後期とし、歩行者と自転車の安全確保と駐輪・放置自転車対策を事業の柱とした。02年度に策定した前回計画を発展的に見直し、自転車のまち相模原≠目指す。