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建通新聞社(静岡)
2011/10/07

【静岡】静岡県建設産業ビジョン案まとまる 存続させるべき総合工事業「県の総合点数1000点」を提示

 静岡県建設業審議会(会長・小川雄二郎富士常葉大学非常勤講師)が検討してきた「静岡県建設産業ビジョン」の案がまとまった。公的な発注機関が一定規模以上の工事を安心して発注でき、また地域の社会基盤の整備や維持管理、災害時の担い手として継続的に発展していくことが求められる総合工事業の姿として、「法人格と企画的業務を担う部門を備え、県の入札参加資格の総合点数が1000点程度」のビジネス経営体を明記。また、災害対応の空白地域の発生を避けるため、過疎地域で総合点数の「4割程度の割り増しも考えられる」とした。過剰供給構造の是正に向け、行政が支援する「生き残るべき建設業の姿」の具体例を示した格好だ。
 ビジョン案で注目されるのは、過剰供給構造の解消と建設業の再生を目指すため、前回の審議会で県側が提示したものの、具体的なモデルをまとめられなかった「ビジネス経営体」の概念を示したことだ。
 一定規模以上の公共工事を安心して発注でき、地域の社会基盤の整備や維持管理、災害時の担い手となる総合工事業が今後も存続できるよう行政が支援する方針を明らかにした上で、その具体的な姿として「法人格を備え、経営戦略などの企画的業務を担う部門を有する、県の入札参加資格の総合点数が一定以上」を掲げた。総合点数の目安を「1000点程度」とし、これに準じる企業と、事業の発展や統合でビジネス経営体を目指す企業の取り組みを行政が支援すべきと明記した。
 災害対応の空白地帯の発生を避けるため、過疎地域の総合建設業については、総合点数に「4割程度の割り増しを行うこと」なども考慮する。
 県は、ビジョン案に対する県民の意見を10月28日まで受け付けており、これを踏まえてビジョンを策定。11月上旬に川勝平太知事に答申する。
(2011/10/7)
建通新聞社 静岡支社