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北海道建設新聞社
2011/10/05

【北海道】札幌市が都心部に新図書館設置を検討−ニーズに対応 

 札幌市教育委員会は、2011年度から10年間の図書館運営の基本的な方針となる第2次図書館ビジョン案をまとめた。都心部へ新たな図書館設置を検討するほか、老朽化対策・利便性向上に向けた施設の改修や、経費節減のための図書館運営の外注化を盛り込んだ。
 市の図書施設は、中央図書館や地区図書館をはじめ、区民センター、地区センター図書室など市内に46カ所ある。ネットワーク化により全施設が一体的に機能するシステムを構築し、インターネット予約などきめ細かいサービスを提供していることもあり、近年利用者が急増している。
 ビジョン案では、今後の図書館の在り方について、さらに使いやすい施設を目指すとともに、単に「本を楽しむ場所」としてだけでなく市民の生活や創造的活動を支える情報サービス機関として位置付け、機能の充実を目指すとしている。
 その上で、経済・文化・芸術など幅広い分野の市民活動を情報面から支援する「知の拠点」として、都心部への新しい図書館の設置を検討する。
 老朽化した市内の図書施設については、高齢者や障害者の利便性向上を図るため計画的に順次改修を進めるほか、現在は地区センター図書室など一部での実施にとどまっている指定管理者や業務委託など民間活力の導入を一層進めていく。
 中央図書館管理課では新しい図書館像について、「ビジネスマンや観光客が多い都心部のニーズに応え、電子書籍などメディア構造の変化にも対応した総合的な情報提供センターとする」としつつ、厳しい市財政の現状から他施設との複合化が前提になるとし、「市が北1西1地区で建設を予定している市民交流複合施設に入居することも有力な選択肢。12年度中には整備計画をまとめたい」と話している。