建通新聞社
2011/10/03
【大阪】南海会館ビル建て替えで都市再生特区指定 最高高さ165m可能 日本生命本店東館の建て替えにも特区
南海電鉄難波駅に隣接する南海会館ビルと淀屋橋の日本生命本店東館の建て替え計画が具体化。大阪市は両地区を都市再生特別地区に指定し、容積率の緩和などを行うよう手続きを開始した。
南海会館ビルでは、「難波五丁目地区」(大阪市中央区・浪速区)として都市計画の都市再生特別地区が指定される。面積は約4.5ha。特区指定により建築物の容積率の最高限度は950%、建ぺい率の最高限度は80%に、高さの最高限度は165mに緩和される。
特区指定の理由は、「歩行者の広域的な回遊性・利便性を高め、地域の活性化に資する情報発信機能と業務・商業・文化機能の導入などにより、地域整備方針に則した都市の再生に貢献し、土地の合理的かつ健全な高度利用を図る」としている。地区内には南海難波ターミナルとの動線として、歩道通路、多目的立体広場などの公共的施設が整備される予定。
南海会館ビルは、難波駅、なんばCITY、百貨店・スイスホテル南海に接続し、なんばパークスへもつながる好立地にある。
現在南海会館ビルにある本社機能を、なんばC街区計画で建設される新ビルに移転させた後、2016年に着工、2018年の完成を目指す。地上29階建てとなる見通し。低層部に百貨店や専門店街などを誘致し、大型商業施設とする構想。
一方、日本生命本店東館では、「今橋三丁目地区」(大阪市中央区)として都市計画の都市再生特別地区が指定される。面積は約0.8ha。特区指定により建築物の容積率の最高限度は900%、建ぺい率の最高限度は80%に、高さの最高限度は82mに緩和される。
特区指定の理由は、「御堂筋沿道と連携した業務機能の充実、電線類の地中化や歩道整備による都市機能の向上、また周辺環境にふさわしい風格ある街並み形成を図る」としている。
現在解体を進めている東館は1967年に完成した、地下3階地上7階建て延べ約6,800u。新ビルを建設し、大阪市内に分散している事務サービス部門の集約を図る。