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建通新聞社(静岡)
2011/09/30

【静岡】9月静岡県議会の代表質問1日目 新東名IC周辺で工業用地開発検討

 静岡県議会9月定例会の代表質問が27日に行われ、宮沢正美氏(自民改革会議)と大池幸男氏(民主党・ふじのくに県議団)が、新東名の開通を踏まえた地域活性化策や小水力発電の導入促進策などについて県側の考えを尋ねた。川勝平太知事は、新東名のインターチェンジ周辺で「沿線の市町と連携し、工業用地開発を検討したい」との方針を示した。また、農業水利施設への小水力発電の導入に関し、森山誠二交通基盤部長が「普及促進に向け、県や市町、改良区、民間事業者などで組織する協議会を設置する」と述べた。
 宮沢氏は、県の12年度予算編成の基本方針や津波対策の在り方、新東名を活用した地域活性化策などを確認した。
 川勝知事は、予算編成について、雇用改善や津波対策など県民の安全・安心につながる事業が欠かせないとの認識を示した上で、「少子化対応と新エネ対策、雇用対策の三つの柱に基づく施策を新年度予算に盛り込む」との方針を示した。
 また、森山部長が、津波対策に関し「県のアクションプログラムに基づき、海岸保全施設や河川堤防などの整備、施設の維持改良などを着実に進める。予算の確保に万全を期したい」と答えた。地域活性化については、「来夏の新東名の開通を県の活性化につなげられるよう、利活用プランを11年度中にまとめる」と述べた。
 大池氏は、小水力発電のほか、メタンハイドレード開発への対応や新東名沿線の土地利用の在り方、県の第三次地震被害想定の見直しの時期などを聞いた。
 川勝知事は、国が世界で初めて遠州灘沖で算出試験を行うメタンハイドレードについて、「技術開発の動向などの情報収集を進めるとともに、陸上に拠点が整備される場合は県内への誘致を進める」と答えた。
 また、新東名沿線の土地利用について「沿線の市町と連携して工業用地開発の可能性を検討するなど内陸部への企業立地を促進し、地域活性化につなげたい。医療や環境など成長分野を視野に、企業立地に関する補助要件の見直しを進める」とした。
 三次被害想定の見直しでは、小林佐登志危機管理監が「国(中央防災会議)が3連動地震の被害想定の全体像を来夏までに示す予定となっている。県は11年度中に独自の基礎調査を進め、12年度後半の早い時期に第4次被害想定をまとめるとともに、津波避難計画などに反映したい」との考えを明らかにした。 
(2011/9/30)

建通新聞社 静岡支社