建通新聞社(神奈川)
2011/09/28
【神奈川】三ツ池公園再整備 老朽化対策推進
神奈川県横浜川崎治水事務所は、「日本さくら名所100選」にも選ばれた三ツ池公園の再整備を計画している。野球場などのスポーツ施設や、各種施設・設備の老朽化に伴う更新・長寿命化、園路のバリアフリー化などを実施。桜の名所としてさらにグレードアップさせるため、園内の樹林地や周辺の整備と併せて、既存の樹木を活用した植栽なども予定している。2011年度に基本設計を進め、12年度以降に、ゾーニングしたエリアごとに実施設計を委託する。
三ツ池公園(横浜市鶴見区三ツ池公園・上末吉4丁目ほか)は、総合公園の種別で1957年4月に設置。面積は29・7f。上の池、中の池、下の池の3池を中心に、運動施設や各種広場、屋外プールのほか、起伏に富んだ散策路、樹林地などで構成する。
10年度に再整備の基本計画を作成。現在、全体的な施設の基本設計を進めている。全体的な見直しと再整備を通じて、現在の利用者ニーズに合わせた公園にリニューアルする。既設の施設を改編せず、老朽化に伴う更新とバリアフリー化、樹林地(植栽)の配置替えなど、維持管理と長寿命化を視野に入れた再整備がメーンとなる。
三つの池の護岸などと周囲の主園路、正門付近のエリアのパークセンター(管理事務所など)、芝生広場、水辺の広場、コリア庭園のリニューアルは既に完了している。
再整備は、このほかの野球場(両翼80b)、多目的広場(8500平方b)、テニスコート4面(砂入り人工芝)、屋外プール(25bプール、小型プール2カ所、管理棟)、ローラー滑り台などの大型遊具、トイレや休憩所、電気・機械設備などが対象となる。
また、公園の代名詞ともなっている「桜」について、周辺整備などと合わせて、さらに魅力が高まるような空間の創出も検討課題の一つに挙げている。新たに植栽するのではなく、既存の樹木の活用を基本とする。
12年度以降の実施設計は、エリアごとに順次実施し、その後、再整備工事を進める。
三ツ池公園は、小田原城址公園・城山公園(小田原市)、衣笠山公園(横須賀市)とともに、都道府県と市町村、団体、個人などが参加する日本さくらの会の名所100選に選定され、春は大勢の花見客でにぎわう。園内には78品種、1600本の桜の木が植栽されている。
基本設計はエイト日本技術開発(横浜市中区)が担当している。